がん患者の方と接する場合にはどのような言葉をかければよいのか、患者さんにかける言葉にいろいろと考えてしまう人も多いと思います。

がん患者さんと接する場合に、どのような言葉をかけることが望ましいのか、ある程度まとめてみましたのでチェックしてみたいと思います。

そしてがん患者さんと接するに当たって配慮しておいた方が良い言葉や、使ってはいけないような言葉もいくつかあります。今日はがん患者さんにかける言葉を中心に注目してみたいとおもいます。

※(今回の記事は、がん患者以外の方向けの記事です。)


がん患者さんにかける言葉は何を話せば良いのか

会話
出典:http://www.sunderland-smile.com

がん患者の人に話をするということは、患者でない立場の人同士の会話と違ってやはり意識してしまうと思います。まずは会話をどうするかという前に、どのような心の姿勢で患者さんと向き合うのか、自分の在り方を知る必要があります。

がん患者さんとどう向き合うのか

1)自然体で接する。(変に気を使わない)

がん患者さんと会話をする場合、私の場合は気持ちの上では普段どおりに接します。明らかに気を使っていることを相手に悟られてしまうと、患者さんの方が気を使ってしまいます。

もちろん、相手の方が落ち込んでいるとすれば気安く世間話をすることが難しい場合もるので、あくまで人によりけりの部分はあります。

ただ明らかに気を使っているのががん患者さんに伝わると、自分の病気への意識をより強くさせてしまいます。なるべく力を抜いて自然体で接することが良いと思います。

2)がん患者さんの今の気持ちを察する。

がん患者さんの気持ちをある程度察することが必要です。自分が患者でない限り、完全に相手の気持ちを理解することは不可能です。ただそれでもがん患者さんがどのような気持ちで今いるのかを察することは必要です。

落ち込んでいる相手に無理に励ましても逆効果の場合が多いです。まずは相手の気持ちを察して見守る姿勢が必要です。

3)同情はしない。

がん患者さんに同情をするのはあまり良くありません。がん患者さんにとって哀れみは惨めな気持ちになるだけです。自然体で接してください。

4)簡単に励ますことはしない。

がん患者さんにとって癌という病気は命にも関わる深刻な状況です。がんは今でこそ治すことも可能になってきましたが、まだまだがんの種類や進行状況によっては難しい病気です。

患者さんによっては、がん=死という意識をリアルに感じて希望を失ってしまっている人も多いのです。軽率に励ますことは相手を傷つけてしまう場合が非常に多いです。

「大丈夫だよ」「何とかなるよ」などと簡単には励まさないように配慮が必要です。ただ人によっては嘘でも励ましてほしい人も例外的にいますのでケースバイケースです。

5)がん患者さんの話を聞くことに重点を置く。

がん患者さんは、がんという病気とどう向き合っていけばいいのか、重い葛藤があります。自分の中に迷いがあるのが普通です。稀に吹っ切れた人もいますが、それはやはり稀です。

がん患者さんは今後自分はどうなっていくのか、どうすればよいのか、不安と迷いの闘いの最中の場合が非常に多いのです。

こちらから一方的に話すよりも、どちらかというと相手の話を受け止めてあげるような、聞き役にスタンスをおいてください。相手に寄り添うような気持ちで接するように心がけてください。

6)やたらとアドバイスをしない

よくがん患者さんにお見舞いをする場合にやたらと「この食材がいい」「この健康食品でがんが治ったらしい」「この治療法の方が絶対にいいから」などと明確ではない曖昧な情報を提供するのも控えたほうが良いでしょう。

よほどあなたが患者さんと親しい間柄なら話は別ですが、患者さん自身が自分で考えて決めた決断であるならばそれを尊重した方があなたとの関係は良いと思います。

アドバイスをするというのなら、患者さんが治療方針をまだ決定していない段階、もしくは相手から相談を受けた時に参考程度に話すことに留めておきましょう。

患者さんの決断を覆すような意見は、相手にとって大きなストレスと迷いを増幅させてしまいかねません。


がん患者さんにかける言葉、必要な言葉とは

がん患者さんには基本的には自然体で接することが望ましいとお話しました。がん患者さんにとってどんな言葉をかけるのが良いのか。それはがんを克服した人の情報や無事社会復帰した人の情報などから話を広げていくことの方が良いでしょう。

やはり、がんを治すのに必要な気持ちは、自分が病気を克服できるという前向きな気持ちです。そして克服した後のビジョンを持てるかどうかも重要なポイントです。それがイメージできると病気の治療効果も上がるはずです。

ですので、がん患者さんには前向きになれるような情報が必要です。それは病気ではない人の話では説得力がありません。同じ境遇の人の復帰話や患者さんが治った後には何をしたいのかといったことなどを、一緒に考えてあげるというのも良い方法です。

最近ではがん患者で社会復帰した人の書籍なども手に入ります。そのような書籍をいろいろとあなたが読んで勧めてみることも良いのではないでしょうか。

がん治療において、私が個人的に思っていることですが「病気が消えていくイメージ」が大事です。「自分が治るイメージ」これを持って行動できるかどうかは、免疫力にも関係していると私は考えています。

肉体は意識に引っ張られます。決してスピリチュアルなオカルト話ではなく、人間の身体と意識は密接に関係しています。

薬のように劇的な効果はないのかもしれませんが、明らかに充実した気力や心の在り方が前向きな人ほど治療成績が良いとまわりのがん患者の知人を見ていてい確信しています。

がん患者さんには言わない方がいい言葉

本当は単純に相手の気持ちになれれば変な言葉をかけることはないのですが、やはりがん患者の気持ちはがんになった人にしかわからないものです。

がん患者さんが傷つく言葉は人によって沢山あると思います。ある程度は知っておくことは今後のためにも必要だと思います。

ここでは万が一あなたががん患者さんと会話をする場合に相手を傷つけないために、具体的な言葉を知っておきましょう。

<避けたほうがよい言葉>

  • きっと治るよ

落ち込んでいたり、治療でダメージを受けている患者さんに対しては安易な励ましは注意が必要です。私の経験上は励ますということは、がん患者に対しては結構難しいことです。

ネガティブな患者さんだと、励ます行為そのものは、「私の苦しみをわかってないよ、この人は、、」と思わせる場合が多いです。

ただこの言葉も例外があります。根拠がなくてもいいから励ましてもらうと元気が出る人も時折います。

  • なんでがんになったんだろうね

がんになってしまって治療をしている最中であれば、この言葉はやめたほうがいいです。治療中、もしくはこれから治療をする患者さんにとっては原因を追求しても仕方のないことです。

どうして自分ががんになってしまったのかは、すでに患者さんが自分の中で日々自問自答しています。あなたに対して患者さんから話しがない限り触れない方が良いでしょう。

今後の治療に集中できなくなります。ネガティブな人は過去のことばかりを考えてしまう癖があります。そのタイプは治療の成績も上がらない傾向にあります。その人が前向きになれるように過去を振り返らないような会話が大切です。

  • 痩せたねー
  • 髪の毛抜けちゃったね

がん患者の方の外見には触れないようにしましょう。そんなことは本人が重々気にしています。あくまで相手から外見の話があった時に答えるだけでいいです。

あくまで寄り添うスタンスで接しましょう。

例外もある

がん患者さんが元々ポジティブな人の場合はあまり気にしなくても大丈夫です。本当にポジティブかどうかはあなたとの関係性から察して判断してください。

私のまわりにも、根っからのポジティブで「クヨクヨすることが面倒くさいからしない」という根っからのポジティブながん患者さんがいます。

がんが転移しても手術のみで、抗がん剤は拒否。それでも寛解にいたり、10年断っても全く問題無しの人がいます。もちろん癌の種類や体質もあるでしょう。とはいえ、やはり性格は前向きだと治りがいい傾向が癌には見られると私は思います。

そういった楽観的な性格の人に関しては普段通りに明るく接するだけで大丈夫です。あくまでその人が演じていなければの話ですが。

ただ日本人は8割くらいの人はセルフイメージは低く、ベースがネガティブです。これは日本の社会教育の問題や遺伝子の影響があることも最近の研究でわかってきています。

海外とくらべてもがんに対する恐怖心は、日本人は高いというデータもあります。これについてはまた別の機会にお伝えします。

まとめ

  • がん患者にかける言葉には気をつけたほうが良い言葉もある。
  • がん患者に接する場合は自然体で接する。
  • がん患者には過去を振り返らないような会話を心がける。

今回の記事ではがん患者さんにかける言葉は何がよいのかということに注目してみました。ただ1つお伝えしなければいけないのは、これらのことがすべてのがん患者さんに当てはまるわけではないということです。

人は不思議なもので、言葉の受け取り方や感じ方も千差万別です。誰が話すかによっても違ってきます。励ましたら落ち込む人もいれば、喜ぶ人もいます。

ただ気安く励ます行為は、軽さが相手に伝わってしまいます。これに関しては常識的なことなので注意してください。